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薬学研究院の乙黒聡子技術専門職員が北大道新アカデミーで講義を行いました

薬学研究院創薬科学研究教育センターの乙黒聡子技術専門職員が、北大道新アカデミー理系コースの講師として、令和7年4月19日(土)に講義を行いました。

北大道新アカデミーは、地域の「知」のために、北大と道新グループが協力して2018年4月に開講した新しい学びの場です。理系コースでは、薬学研究院の8人の研究者が、身近な薬学研究が新しい医療を創る過程を語ります。乙黒さんは2回目の講師として「新しい薬を創るとは?」と題し、新しい薬をどのように見つけ、育て、患者さんに届けるかについて解説しました。

乙黒さんは創薬研究の経験や知識を活かし、「アカデミア創薬」に関連する業務を担当しています。「アカデミア創薬」とは、創薬の基礎研究から医薬品の元となる化合物を作り出すまでを、大学の研究者が行うことをいいます。資金も人材も潤沢な製薬企業に比べ、大学での新薬の開発には、困難が伴います。乙黒さんは、創薬科学研究教育センターで研究成果を「薬」につなげたい北大内外の研究者の相談や支援、必要な機器類の管理運用等を行っています。

講義当日は小学生や高校生を含む約100名が受講し、具体的な創薬の事例として挙げた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬エンシトレルビル(塩野義製薬株式会社、商品名ゾコーバ)が、北海道大学との共同研究で創製されたことに、会場からは「北大が貢献していたとは知らなかった」などの声が上がりました。講義後にも「創薬がこんなに大変とは知らなかった」「北大がコロナ対応のために頑張って研究をしていたことが分かってうれしかった」「地元北大で重要な研究が続けられていて心強い」など、受講者から応援メッセージが寄せられました。

講義を行う乙黒聡子技術専門職員